野球中継を見ていると「タイムリーヒット」「タイムリーエラー」など、「タイムリー」という専門用語が登場します。
この記事では、野球におけるタイムリーがどういう意味なのか、使い方や言葉の由来について紹介していきます。
【野球】タイムリーとはどういう意味?由来は?
野球における「タイムリー」とは時機が良いプレイ、すなわち得点に絡んだプレイのことを指します。
タイムリーの元々の意味は?
タイムリーは英語で「Timely」と書き、「時機が良い、タイミングが良い」という意味があります。
例えば、ちょうど福岡旅行を計画している時にテレビで福岡のグルメ特集をやっていた時などは「タイムリーな話題」などと言いますよね。
野球におけるタイムリーの意味や由来は?
野球におけるタイムリーは、ランナーがいる時機が良い時にヒットを打った、エラーをしてしまった時にタイムリーヒット、タイムリーエラーと呼びます。
エラーはむしろ時機が悪いと言えますね。
このように、野球におけるタイムリーは、日常会話で使われるタイムリー(Timely)の「時機が良い」という意味が由来となっています。
【野球】タイムリーの使い方は?
野球におけるタイムリーの使い方は主に2種類あり、タイムリーヒットとタイムリーエラーです。
塁打別のタイムリーヒットの呼び方
得点に結びついたヒットのことを、タイムリーヒットと言います。
ヒット(安打)には、単打、二塁打、三塁打、本塁打がありますが、タイムリーの場合はそれぞれこのように呼びます。
- 単打:タイムリーヒット
- 二塁打:タイムリーツーベース
- 三塁打:タイムリースリーベース
タイムリーヒット=適時打
タイムリーヒットは漢字で「適時打」と表記します。
「適時=タイムリー」と訳しています。
タイムリーヒットは、塁打別にそれぞれこのように表記します。
- 単打:適時打
- 二塁打:適時二塁打
- 三塁打:適時三塁打
基本的にはテレビの実況などでは「タイムリー」と呼ぶのが一般的で、新聞などの活字メディアで「適時打」と呼ばれることが多い印象です。
タイムリーエラーとは?
失点に直結したエラーのことを、タイムリーエラーと言います。
例えば、下記の動画だと2アウト三塁の場面で名手・菊池選手がセカンドゴロを取り損ねてエラー。
これにより三塁ランナーが帰還して、タイムリーエラーとなりました。
エラーによって複数失点した場合は、〇点タイムリーエラーと言います。
例えば満塁の場面でエラーし、バッターまでホームに帰還すると4点タイムリーエラーというのもあり得ます。
テレビ実況におけるタイムリーヒットの使い方・呼称
テレビ実況では、適時打と言わずタイムリーヒットと言うことがほとんどです。
そして、タイムリーヒットの塁打数や得点数によって呼び方が分かれます。
呼称 | 得点数 | 塁打 |
---|---|---|
タイムリー(ヒット) | 1点 | 単打 |
タイムリーツーベース(ヒット) | 1点 | 二塁打 |
タイムリースリーベース(ヒット) | 1点 | 三塁打 |
2点タイムリー(ヒット) | 2点 | 単打 |
2点タイムリーツーベース(ヒット) | 2点 | 二塁打 |
2点タイムリースリーベース(ヒット) | 2点 | 三塁打 |
3点タイムリー(ヒット)※かなりレア | 3点 | 単打 |
3点タイムリーツーベース(ヒット) | 3点 | 二塁打 |
3点タイムリースリーベース(ヒット) | 3点 | 三塁打 |
1点の時は「〇点」の部分は省く
1点入った場合のタイムリーは、1点タイムリーヒットとは言わずに「タイムリーヒット」と言います。
ヒットの場所を前に添えて「〇〇のタイムリー」と呼ぶ
テレビやラジオの実況では、状況を詳しく伝えるためにヒットした場所をタイムリーヒットの前につけて伝えます。
例えば「レフト前タイムリー」「ライトフェンス直撃のタイムリースリーベース」「左中間真っ二つのタイムリーツーベース」などです。
複数走者がいる場合、全走者をホームに還した場合は「走者一掃」という
例えばランナー満塁などランナーが2人以上いる場合、長打などで一気に全ランナーを還した場合は「走者一掃」と言います。
主に満塁の時によく聞きます。
この時「走者一掃のライトフェンス直撃タイムリーツーベース」などと表現します。
メジャーリーグではタイムリーと言わない
横文字のタイムリーは、いかにもメジャーリーグから輸入された言葉のように思えますが、実は和製英語。
メジャーでは「Clutch Hit(クラッチヒット)」や「RBI hit(RBIヒット)」などと呼ばれます。
チャンスに強いバッターをClutch Hitter(クラッチヒッター)と言う
メジャーではタイムリーヒットのことをクラッチヒットと言うため、チャンスに強いバッターのことをクラッチヒッターと呼びます。
ピッチャーにも同じような意味合いで使われ、ピンチで踏ん張って勝利に導けるピッチャーのことをクラッチピッチャーと言います。
「RBI hit」の方が一般的によく使われる
メジャーでは「RBI hit」もよく使われる表現です。
RBI hitは塁打ごとに呼称が変わり、それぞれこのように表記されます。
- 単打:RBI single
- 二塁打:RBI double
- 三塁打:RBI triple
英語版のタイムリーツーベース、タイムリースリーベースのようなものです。
【野球】タイムリーとはどういう意味?使い方や由来を解説!【まとめ】
この記事では、野球におけるタイムリーがどういう意味なのか、使い方や言葉の由来について紹介しました。
野球における「タイムリー」とは時機が良いプレイ、すなわち得点に絡んだプレイのことを指します。
日常会話で使われるタイムリー(Timely)の「時機が良い」という意味が由来となっており、タイムリーヒット・タイムリーエラーのように野球では表現されます。