「アメリカのドラフト1位がMLBに行かずに日本に来た!」と有名になった、ソフトバンクのスチュワートジュニア選手。
2019年の入団以来ファームで過ごす期間が長かったですが、2023年、ついにブレイクの兆しを見せました。
この記事では、スチュワートジュニア選手の年俸推移やこれまでの成績、メジャーに行かずに日本に来た理由について紹介していきます。
スチュワートジュニアの2024年の年俸額は?【ソフトバンク】
スチュワートジュニア投手の2024年の年俸額は1億1000万円です。
6年契約の6年目で、2023年から年俸は据え置きです。
スチュワートジュニアの年俸推移と年度別成績【ソフトバンク】
スチュワートジュニア投手の年俸推移と年度別成績がこちら。
契約内容は6年契約で総額700万ドル(約7億7000万円)。
年俸とは別に契約金で1億円程度支払われたと考えられます。
年度(満年齢) | チーム | 年俸 | 成績 | 特記事項 |
---|---|---|---|---|
2019(20歳) | ソフトバンク | 1億1000万円 | 一軍登板なし | 6年契約1年目 |
2020(21歳) | ソフトバンク | 1億1000万円 | 一軍登板なし | 6年契約2年目 |
2021(22歳) | ソフトバンク | 1億1000万円 | 11試 0勝2敗 1H 防6.08 | 6年契約3年目 |
2022(23歳) | ソフトバンク | 1億1000万円 | 一軍登板なし | 6年契約4年目 |
2023(24歳) | ソフトバンク | 1億1000万円 | 14試 3勝6敗 防3.38 | 6年契約5年目 |
2024(25歳) | ソフトバンク | 1億1000万円 | – | 6年契約6年目 |
2023年オフにこの6年契約を延長。
2年総額最大1000万ドル(1ドル120円換算で12億円)の延長で合意しており、26年までの契約が保証されています。
スチュワートジュニアの二軍・三軍成績
年度(満年齢) | レベル | 成績 |
---|---|---|
2019(20歳) | 三軍 | 10試 4勝3敗 防4.36 |
2020(21歳) | 二軍、三軍 | 二軍:15試 3勝7敗 67回 33四 48三 防4.16 WHIP1.46 三軍:7試 2勝0敗 防1.95 |
2021(22歳) | 二軍 | 12試 6勝1敗 53.2回 26四 55三 防1.84 WHIP1.23 |
2022(23歳) | 二軍 | 14試 3勝5敗 53.2回 42四 52三 防3.19 WHIP1.47 |
2023(24歳) | 二軍 | 4試 0勝0敗 23回 3四 29三 防1.17 WHIP0.70 |
2023年は4試合だけですが、与四球が圧倒的に減り、奪三振率が上昇したことで一軍昇格。
特に与四球率の改善が素晴らしく、2022年の9回あたり与四球数7.0から、2023年は一気に1.2に良化しました。
スチュワートジュニアはなぜ日本でのプレイを選んだ?
ここではスチュワートジュニア選手がなぜ日本でのプレイを選んだのか、経緯と理由を考察します。
日本でプレイするまでのスチュワートジュニアの経緯
2018年のMLBドラフト1巡目(全体8位)でアトランタ・ブレーブスに指名されたスチュワートジュニア選手。
指名後に右手首の異常が見つかり、500万ドル(6億円)前後と見込まれていたドラフト契約金が半額以下の200万ドル(2億4000万円)前後まで減額。
MLBは身体検査の結果を重視することで知られており、前田健太投手はメジャー挑戦時の身体検査で異常が見つかったことで、基本給をかなり安く抑えられてしまいました。
スチュワートジュニア選手の「野球はビジネス」という価値観から、自分を安く売ってしまうことになるブレーブスとの契約は断念し、東フロリダ州立短期大学に進学。
短大で力を示すことで、翌2019年のドラフト1位指名を目指しました。
ところが、2019年のMLBドラフトを迎える直前の5月25日、ソフトバンクがスチュワートジュニア選手の獲得を発表しました。
日本でプレイする理由:将来的な年俸総額の期待値が高い
スチュワートジュニア選手が日本でプレイする理由として考えられるのが、将来的な年俸総額の期待値が高いことです。
アメリカのマイナーリーグの年俸はかなり低い
まずマイナー期間の年俸問題。
仮にMLBの球団に200万ドルの契約金で入団したとしても、ソフトバンクとの契約期間である6年間の間にメジャー昇格できる保証はどこにもありません。
マイナーリーグの年俸は100万円前後。
メジャーに昇格できなければ、その期間中は契約金を切り崩すかバイトするしかない厳しい生活を過ごすことになります。
侍ジャパンのヌートバー選手も、マイナー時代はバイトで食いつないだ時期がありました。
一方で、日本では年俸1億1000万円をもらえるためバイトをする必要がなく、野球に打ち込める最高の環境で成長できます。
メジャーリーグに昇格しても昇給するのは4年目以降
また、MLBではメジャー昇格後の昇給の遅さも問題視されます。
メジャーリーグでは最初の3年間の年俸は球団の言い値(=最低保証年俸の約1億円)で、しかも交渉の余地なしです。
年俸が上がるのはメジャー登録日数が3年目を超えて年俸調停権を得てからで、MLBで高年俸を得るのはかなり険しい道のりと言えます。
一方で、仮に日本で結果を残した上でMLBに戻った場合はFA扱いとなり、一気に高額年俸かつ長期契約を締結することが可能になります。
代理人のスコット・ボラス氏もニッコリですね。
これらのことから、どう考えても日本球界入りはスチュワートジュニア選手にとってプラスしかないため、日本行きを選択したのは必然だったと言えます。
スチュワートジュニアの生涯年俸額は?
スチュワートジュニア投手の生涯年俸額は7億7000万円です。