近年日本のプロ野球でも聞くようになった「マダックス達成」という言葉。
元々メジャーで生まれた言葉である「マダックス」って何?と気になる方が多いようです。
そこでこの記事では、マダックスの意味や由来、過去の達成者や今後達成が見込まれる選手について紹介していきます。
マダックスの意味や由来は?
マダックスとは、100球未満で9イニング以上を完封することを指します。
マダックスの由来は?
「マダックス」の由来は、MLB通算355勝をあげた名投手・グレッグ・マダックス氏。
グレッグ・マダックス氏は抜群のコントロールを誇るピッチャーとして知られていて、自身は13回マダックスを達成しています。
マダックスは78球完投勝利を記録
また、グレッグ・マダックス氏は78球の完投勝利も記録しています。
マダックス氏78球完投試合の全球記録を考察している記事はこちら。
この時78球を投じて、ストライク63球、ボールがわずか15球という超省エネ投球でした。
78球ということは、1イニングあたり8~9球です!
この時の試合時間は驚異の2時間7分。
変な話、ピッチクロック導入よりも、マダックスを達成できるピッチャーを増やした方が試合時間短縮に貢献しそうですね。
過去のマダックス達成者一覧
過去のマダックス達成者をピックアップして一覧表でお届けします。
【NPB】マダックス達成者直近20名
名前 | チーム | 達成日 | 球数 |
---|---|---|---|
東 克樹 | 横浜 | 2023年4月30日 | 97 |
東浜 巨 | ソフトバンク | 2022年5月11日 | 97 |
加藤 貴之 | 日本ハム | 2022年4月19日 | 90 |
上茶谷 大河 | 横浜 | 2022年4月16日 | 91 |
髙橋 遥人 | 阪神 | 2021年10月2日 | 97 |
早川 隆久 | 楽天 | 2021年5月16日 | 98 |
小川 泰弘 | ヤクルト | 2021年5月15日 | 99 |
金子 千尋 | オリックス | 2017年4月14日 | 92 |
小熊 凌祐 | 中日 | 2016年4月6日 | 93 |
美馬 学 | 楽天 | 2016年3月30日 | 96 |
西 勇輝 | オリックス | 2015年8月15日 | 95 |
山中 浩史 | ヤクルト | 2015年8月11日 | 96 |
木佐貫 洋 | 日本ハム | 2013年6月13日 | 91 |
吉川 光夫 | 日本ハム | 2012年9月28日 | 95 |
国吉 佑樹 | 横浜 | 2012年9月7日 | 92 |
武田 勝 | 日本ハム | 2012年4月29日 | 96 |
木佐貫 洋 | オリックス | 2012年4月8日 | 95 |
チェン | 中日 | 2011年8月17日 | 96 |
秋山 拓巳 | 阪神 | 2010年9月12日 | 93 |
大竹 寛 | 広島 | 2009年10月10日 | 94 |
【MLB】日本人投手マダックス達成者
名前 | チーム | 達成日 | 球数 |
---|---|---|---|
菊池 雄星 | シアトル・マリナーズ | 2019年8月18日 | 96 |
田中 将大 | ニューヨーク・ヤンキース | 2017年4月27日 | 97 |
黒田 博樹 | ロサンゼルス・ドジャース | 2008年7月7日 | 91 |
大家 友和 | ミルウォーキー・ブルワーズ | 2005年6月14日 | 98 |
マダックスを達成するポイントは?将来誰が達成しそう?
過去のマダックス達成者の傾向から、マダックスを達成するポイントは下記のように考えられます。
- 抜群のコントロールがあり、ツーシームやシュート系で打たせて取ることができる。
- 抜群の球威があり、絶好調の時は手が付けられない。
- 投手優位の時期である開幕直後。
一つ一つ解説します。
抜群のコントロールと打たせて取る球種がある
基本的にはコントロールが良いタイプのピッチャーがマダックスを達成しやすいです。
ちなみに、本家のグレッグ・マダックス氏もこのタイプのピッチャーでした。
精密なコントロールと巧みに芯を外す投球術で内野ゴロを量産しました。
- シンキング・ファストボール
- サークルチェンジ
- カットボール
- スライダー
- カーブ
コントロールタイプのピッチャーだと、阪神の大竹耕太郎投手はいずれマダックスのチャンスがありそうです。
抜群の球威があり、絶好調の時は手が付けられない
逆に、荒れ球気味でも抜群の球威がある投手だとマダックスのチャンスがあります。
この系統のピッチャーはしばしば「調子が良いと手が付けられない」と表現されます。
マダックスのチャンスは、まさにこの「手が付けられない状態」の時に巡って来そうです。
上の表には載せていませんが、ソフトバンクの新垣渚投手もマダックスを達成していて、新垣投手はまさに「調子が良いと手が付けられないタイプ」のピッチャーでした。
マダックスと同時に2桁奪三振も達成しているのは新垣投手だけです。
このタイプで言うと、ロッテの佐々木朗希投手やオリックスの山下舜平大投手、西武の今井達也投手はマダックスを達成するチャンスがありそうです。
投手優位の時期である開幕直後にチャンスがある
直近20回のマダックスの内、半分以上の11回がシーズン序盤の5月までに達成されています。
直近10回で見てみると、なんと9回が5月までの達成です。
理由としては、シーズン序盤で打者の調子が上がっていないことや、ピッチャーの疲労が溜まっておらず元気なことが考えられます。
毎年シーズン序盤はマダックスに注目してみてみると良いかもしれません。
【マダックスとは?】意味や由来は?過去の達成者や今後の達成者の予想も!【まとめ】
この記事では、マダックスの意味や由来、過去の達成者や今後達成が見込まれる選手について紹介してきました。
マダックスとは、100球未満での完封を意味します。
由来はMLBの偉大なピッチャーであるグレッグ・マダックス氏で、本人はマダックスを13度達成しています。