エンゼルスが負けると、「なおエ」という言葉がツイッターでトレンド入りするほど話題になります。
なおエとは「なおエンゼルスは敗れました」という意味ですが、由来や大谷選手に及ぼす影響までは分からないという方も多いようです。
そこでこの記事では、「なおエ」の由来や使い方、大谷翔平選手に及ぼす影響について紹介していきます。
【なおエとは?】意味を解説!
「なおエ」の由来は「なおマ」?!
「なおエ」は今に始まった事ではなく、実はイチロー氏がマリナーズでプレイしていた頃からありました。
イチロー氏がマリナーズでレギュラーとしてプレイしていた頃の個人成績とチーム成績がこちら。
年 | 個人成績 | チーム成績 |
---|---|---|
2001 | .350 8本 69打点 56盗塁 | 1位 |
2002 | .321 8本 51打点 31盗塁 | 3位 |
2003 | .312 13本 62打点 34盗塁 | 2位 |
2004 | .372 8本 60打点 36盗塁 | 4位 |
2005 | .303 15本 68打点 33盗塁 | 4位 |
2006 | .322 9本 49打点 45盗塁 | 4位 |
2007 | .351 6本 68打点 37盗塁 | 2位 |
2008 | .310 6本 42打点 43盗塁 | 4位 |
2009 | .352 11本 46打点 26盗塁 | 3位 |
2010 | .315 6本 43打点 42盗塁 | 4位 |
2011 | .272 5本 47打点 40盗塁 | 4位 |
2012 | .261 4本 28打点 15盗塁 | 4位 |
特にイチロー氏が一番輝いた2004年、MLBのシーズン最多安打を更新する262安打を放つもチームは4位。
ニュースでは「イチローがマルチヒット!なおマリナーズは敗れました。」「イチローが3安打!なおマリナーズは敗れました。」と「なおマ」が連日報道されるように。
初年度の2001年を除き、イチロー氏がどれだけ活躍してもなかなか勝てないチーム状況から「なおマ」と呼ばれるようになりました。
この「なおマ」の時の状況と、今のエンゼルスの「なおエ」の状況が似ていることが由来です。
「なおエ」はいつから?
「なおエ」がいつから使われるようになったかは諸説ありますが、2018年の大谷翔平選手エンゼルス入団以来ずっとと言われています。
2018年の時点で、かなりの数の「なおエ」を確認できます。
大谷選手の個人成績とエンゼルスのチーム成績を比較してみます。
年 | 個人成績 | チーム成績 |
---|---|---|
2018 | .285 22本 61点 10盗塁 10試合 4勝2敗 防3.31 | 4 |
2019 | .286 18本 62点 12盗塁 登板なし | 4 |
2020 | .190 7本 24点 7盗塁 2試合 0勝1敗 防37.80 | 4 |
2021 | .257 46本 100点 26盗塁 23試合 9勝2敗 防3.18 | 4 |
2022 | .273 34本 95点 11盗塁 28試合 15勝9敗 防2.33 | 3 |
特に2021年以降の大谷選手はMVPを獲得するほどの活躍を見せているにも関わらず、チーム成績は低迷。
近年のエンゼルスはリリーフが弱体化していて、せっかく大谷選手が好投しても勝ちを消される試合もあったりして、「なおエ」の使用頻度は加速傾向にあります。
直近の例では、2023年3月31日の開幕戦で先発登板し、6回無失点10奪三振の大活躍も「なおエ」発動ということがありました。
「なおエ」は英語で「’Tungsten Arm’ O’Doyle」
英語で「なおエ」にあたる言葉は「’Tungsten Arm’ O’Doyle」です。
なんのこっちゃ?だと思いますので、詳しく解説していきます。
とあるファンのツイッター投稿が語源
エンゼルスがタイガースに3-8で敗戦した日、とあるMLBファンのツイートが話題になりました。
エンゼルスのハイライトを見るたびに、トラウトが3本のホームランを打って打率を.528に上げ、大谷翔平が1921年の「アクロン・グルームズメン(チーム名)」の”タングステン・アーム”オドイル投手以来誰も成しえなかったことを達成しながら、タイガースがエンゼルスに8対3で勝ったという感じ。
Twitterを参考に英訳
このツイートは、「トラウト選手があり得ないぐらい打ちまくり、大谷翔平選手が100年ぶりの記録を作ってるのにエンゼルス負けちゃうの?!」という一種の比喩です。

「’Tungsten Arm’ O’Doyle(”タングステンアーム”オドイル)」というのは、大谷翔平選手が100年ぶりに作った記録の前達成者(実在しない)の名前です。

アメリカンジョークの一種です。
このツイート以降、いわゆる「なおエ」の展開の試合のことを「’Tungsten Arm’ O’Doyle」と言われるようになりました。
大谷翔平は「’Tungsten Arm’ O’Doyle」の代表格
特に大谷翔平選手は「’Tungsten Arm’ O’Doyle」の代表格とされていて、
- 「’Tungsten Arm’ O’Doyle」と検索したら、大谷翔平のページに飛んだ。
- Wikipediaで大谷翔平のニックネームが「’Tungsten Arm’ O’Doyle」になっていた。
など、ネット上でネタにされることがしばしば。



それぐらいアメリカでも「なおエ」が浸透しているということです。
「なおエ」が大谷翔平に及ぼす影響
大谷選手は「なおエ」をどう思っているのか公言はしていませんが、2023年中にはおのずと答えが出そうです。
というのも、大谷選手は2023年シーズンを持ってFAになるからです。
もし移籍した場合は、「なおエ」が理由である可能性は高まります。
また、「なおエ」の発動回数次第では2023年シーズン中のトレードも現実味を帯びてきています。
大谷選手のトレード実現可能性やどこのチームに行くかについては、詳しくこちらの記事でまとめています。


ちなみにFAでもトレードでも、大谷選手の移籍先は資金力がある球団に限られます。
MLBの年俸最高額選手は現在のところ、シャーザー、バーランダー両投手の50億円超。
大谷選手の今季年俸は約36億円(1ドル120円換算)とされていて、FAになれば倍以上、すなわちMLBの最高年俸選手になることはほぼ間違いありません。
そのため、資金力のあるドジャースやメッツが移籍先候補としてメディアに挙げられることが多いです。
なぜ大谷選手の年俸がMLB全体の1位になるのかの仕組みは、こちらの記事で詳しく解説しています。


【なおエとは?】いつから?由来を徹底解説!大谷翔平トレードの元凶?【まとめ】
この記事では、「なおエ」の由来や使い方、大谷翔平選手に及ぼす影響について紹介してきました。
「なおエ」の由来は、イチロー氏がマリナーズで活躍していた時代の「なおマ」から来ています。
「なおエ」はそれ以降使われていて、大谷選手以前にトラウト選手が孤軍奮闘していた時から使われていました。
英語版の「なおエ」も存在していて、「’Tungsten Arm’ O’Doyle」という架空の選手の記録を大谷選手が100年ぶりに更新したのにエンゼルスが負けたというツイートが元になっています。

