プロ野球が後半戦に差し掛かって来ると、ニュースでよく聞く「○○にマジックが点灯しました」という言葉。
この記事では、マジック点灯とはそもそも何なのか、点灯の条件やマジックの計算方法、歴代最速のマジック点灯について紹介していきます。
【プロ野球】マジック点灯とは?
マジック点灯とは、2位以下の全チームが自力優勝する可能性が無くなった状態のことを指します。
ちなみに、自力優勝する可能性が無くなるというのは、残りの試合を全て勝ったとしても優勝に届かないということを意味します。
マジックは2チーム同時に点灯しない
マジック点灯の「同リーグの他5チームに自力優勝の可能性が無くなった場合に点灯」という性質上、マジックは2チーム同時に点灯することはあり得ません。
点灯したマジックは消滅することがある
一度点灯したマジックは、ずっと点灯しているわけではなく、日々のチームの勝敗によって消滅することもあります。
例えば、1位のチームが大型連敗している間に2位のチームが大型連勝して、2位の自力優勝の可能性が復活すればマジックは消滅します。
2位のチームにもマジック点灯する場合がある
2位のチームのみに自力優勝の可能性がある場合は、2位のチームにもマジック点灯する場合があります。
直近では2021年のパ・リーグで起きていて、このような状況でした。
- 1位オリックス:66勝53敗17分、勝率.555、残試合数7
- 2位ロッテ:63勝51敗19分、勝率.553、残試合数10
この場合、1位はオリックスではあるものの、2位・ロッテが9勝1敗で乗り切れば、オリックスが残り試合を全勝しても上回れないことが確定し自力優勝の可能性が消滅。
これにより、2位のロッテにマジック9が点灯しました。
このように、シーズン最終盤に残り試合や引き分け数の兼ね合いで2位にマジックが点灯する可能性はあります。
【プロ野球】マジックの計算方法は?
「マジック」とは、マジック点灯したチームがあと何勝すれば優勝するかを表した数字です。
実はマジックは自分でも計算でき、計算式は下記の通りです。
マジックナンバー=(2位チーム*の勝利数+残試合数)ー(1位チームの勝利数)+1
2位チームは、残試合を全て勝利した場合に1番勝率が高くなるチームを指します。
マジックの計算例
仮にパ・リーグの優勝争いがこのような状態になっていたとして、マジックナンバーを計算するとこうなります。
- 1位オリックス:73勝、残試合数17
- 2位ソフトバンク:64勝、残試合数20
マジックナンバー=(64+20)ー(73)+1=12
このマジック12は、1位・オリックスの73勝にマジックナンバーの12を足して85勝で確実に優勝できるということを意味します。
これは、64勝の2位・ソフトバンクが残りの全20試合で全勝しても84勝にしかならないからです。
【プロ野球】マジックが減る条件は?仕組みを解説!
点灯したマジックは、1位チームと2位チームの勝敗によって最大2つ減らすことが可能です。
下記の条件に従って徐々にマジックを減らしていき、0になると優勝です。
マジックが1つ減る条件
マジックが1つ減る条件がこちら。
- 1位と2位の両方が勝利、敗戦、もしくは引き分け
- 1位が勝利、2位が試合なし
- 1位が試合なし、2位が敗戦
マジックが2つ減る条件
マジックが2つ減る条件は一つしかありません。
- 1位が勝利、2位が敗戦
【プロ野球】マジック点灯の最速記録はいつ?
プロ野球の歴史におけるマジック点灯の最速記録を紹介します。
分類 | チーム | 年度 | 日付 | 試合数 | マジックナンバー |
---|---|---|---|---|---|
日付ベース | ヤクルト | 2022年 | 7月2日 | 76試合目 | 53 |
試合数ベース | 南海ホークス | 1965年 | 7月6日 | 58試合目 | 62 |
日付ベースで言うと、7月2日にマジック点灯した2022年のヤクルトですが、試合数ベースでは1965年の58試合目に点灯させた南海ホークスとなります。
個人的には日付ベースはその年のリーグのスケジュールによるため、試合数ベースの方が妥当と思いますが…
【プロ野球】マジック点灯とは?計算方法や減る条件、歴代最速は?【まとめ】
この記事では、マジック点灯とはそもそも何なのか、点灯の条件やマジックの計算方法、歴代最速のマジック点灯について紹介しました。
マジック点灯とは、2位以下の全チームが自力優勝する可能性が無くなった状態のことを指し、「マジック」とは、マジック点灯したチームがあと何勝すれば優勝するかを表します。
マジックは勝敗の兼ね合いにより最大で2つ減らすことが可能。
歴代最速でマジック点灯したチームは、日付ベースの場合は2022年のヤクルト、試合数ベースの場合は1965年の南海ホークスです。