プロ野球中継でよく見る野球用語「OPS」。
「OPSってそもそも何?」「OPSの目安は?」と疑問に思う方も多いと思います。
そこでこの記事では、OPSの意味や計算方法、目安、歴代のOPSランキングについて紹介していきます。
【野球】OPSとは?意味を解説!読み方は?
OPSとは出塁率と長打率を足した数値であり、チームの得点増に対する打者の貢献度合いを表します。
OPSはチームの得点数との関連性が非常に強いことからMLBでは重要視されており、公式記録としても採用されています。
OPSの読み方は?
OPSの正式名称は「On-base Plus Slugging」で、直訳すると「出塁率+長打率」というそのままの意味合いとなります。
読み方は「オプス」もしくは「オーピーエス」です。
OPSとWARの違いは?
OPSと似たような横文字の指標でWARがあります。
WARとOPSは明確に異なり、WARは攻撃・守備・走塁・投球全ての総合力を数値化したもので、OPSは出塁率と長打率を足しただけの打撃指標の一つに過ぎません。
また、WARは計算が非常に難解で専門の会社が計算する必要がありますが、OPSはシンプルな計算式で簡単に求めることができるところも大きな違いです。
WARに関しては、こちらの記事で詳しく解説しています。
ちなみに2023年の大谷選手は、OPSとWARの両方でMLB1位になる可能性があります。
OPSの計算方法を解説!
OPSの計算式はシンプルで出塁率と長打率の和です。
OPS = 出塁率 + 長打率
OPSの計算例
出塁率が.350、長打率が.450だった場合、OPSは.800となります。
シンプルに350+450=800のイメージです。
OPSは1を超えることもある
また、OPSは1を超えることもあります。
例えば出塁率が.416、長打率が.588だった場合、OPSは1.004となります。
この場合も計算方法は同じで、416+588=1004と計算し、千の位が出た場合は1.000と表記します。
1.000は10割を意味します。
良い打者のOPSの目安は?平均は?
良い打者のOPSの目安は、開発者のビル・ジェームズ氏がこのように提唱しています。
目安 | OPS |
---|---|
素晴らしい(Great) | .9000~ |
非常に良い(Very Good) | .8334~.8999 |
平均以上(Above Average) | .7667~.8333 |
平均(Average) | .7000~.7666 |
平均以下(Below Average) | .6334~.6999 |
悪い(Poor) | .5667~.6333 |
非常に悪い(Very Poor) | ~.5666 |
この目安によると、OPSが.700以上.7666以下であれば平均的な打者であるということが言えます。
【2023年】大谷翔平のOPSは?
大谷選手のOPSはこのように推移しています。
年度(満年齢) | チーム | 出塁率 | 長打率 | OPS | 目安 |
---|---|---|---|---|---|
2013(19歳) | 日本ハム | .284 | .376 | .660 | 平均以下 |
2014(20歳) | 日本ハム | .338 | .505 | .842 | 非常に良い |
2015(21歳) | 日本ハム | .252 | .376 | .628 | 悪い |
2016(22歳) | 日本ハム | .416 | .588 | 1.004 | 素晴らしい |
2017(23歳) | 日本ハム | .403 | .540 | .942 | 素晴らしい |
2018(24歳) | エンゼルス | .361 | .564 | .925 | 素晴らしい |
2019(25歳) | エンゼルス | .343 | .505 | .848 | 非常に良い |
2020(26歳) | エンゼルス | .291 | .366 | .657 | 平均以下 |
2021(27歳) | エンゼルス | .372 | .592 | .965 | 素晴らしい |
2022(28歳) | エンゼルス | .356 | .519 | .875 | 非常に良い |
2023(29歳) | エンゼルス | .406 | .676 | 1.082 | 素晴らしい |
大谷翔平選手はOPSベースでは、2021年以降素晴らしい成績を収めています。
2018年~19年も素晴らしいですが、この時は規定打席未到達でした。
一般的にホームランが増えると四球で勝負を避けられるケースが増えるため、出塁率もアップし、結果的にOPSが上昇する傾向にあります。
2023年は現在のペースでホームランを量産出来ると、大谷選手のMLBキャリアで初めてのOPS1.000超えを達成できそうです。
OPS1.000超えは、限られたスラッガーのみが到達できる超人レベルです。
【プロ野球】OPSランキング
ここでは日本プロ野球におけるOPSランキングを紹介します。
通算OPSランキング
シーズンOPSランキング
順位 | OPS | 選手名 | 年度 |
---|---|---|---|
1 | 1.2946 | 王貞治 | 1974 |
2 | 1.2583 | 王貞治 | 1973 |
3 | 1.2576 | ランディ・バース | 1986 |
4 | 1.2437 | 落合博満 | 1985 |
5 | 1.2342 | ウラディミール・バレンティン | 2013 |
6 | 1.2324 | 落合博満 | 1986 |
7 | 1.2231 | アレックス・カブレラ | 2002 |
8 | 1.2137 | 王貞治 | 1966 |
9 | 1.2132 | 王貞治 | 1967 |
10 | 1.2127 | 王貞治 | 1976 |
シーズンOPSはもはや王貞治氏のための記録と言っても過言ではなく、TOP10の内5つが王氏の記録となっています。
【野球】OPSとは?意味や計算方法を解説!平均値や良い打者の目安は?【まとめ】
この記事では、OPSの意味や計算方法、良い打者の目安、歴代のOPSランキングについて紹介しました。
OPSとは出塁率と長打率を足した数値であり、チームの得点増に対する打者の貢献度合いを表します。
OPSの平均値は0.7000~0.7666で、良い打者の目安は.8334以上とされています。