レーザービームで観客を沸かせたイチローのポジションとして有名な右翼手(ライト)。
この記事では、ライトの役割や求められる能力を解説し、最後にライトにおける最強選手について紹介していきます。
【野球】ライトとは?ライトとレフトの違いや見分け方は?
ライト(右翼手)は、キャッチャーから見て右側の外野を守備範囲とする野手です。
三塁ベースまで一番遠い位置を守ることから、外野手の中で最も肩の強さが求められるポジションです。
左利きの選手が守れるポジションの中の一つです。
勝利の貢献度を表すWARの計算をする時にポジションごとに補正をかけますが、ライトはレフトと共にファーストに次ぐ守備負担が軽いポジションとして計算されます。
ライトとレフトはどっちがどっち?
野球に興味を持ち始めた人が混乱するのが、ライトはどっち?レフトはどっち?ということ。
この場合、キャッチャーからの視点で考えます。
キャッチャーから見て右側であれば右翼手(ライト)、左側が左翼手(レフト)となります。
ライトとレフトの違いは?
ライトとレフトは、野球のレベルによって難易度に違いが出てきます。
例えば、少年野球などの体ができていないレベルでの野球においては、右打者が多めで右打ちする打者も少ないでしょう。
そのため、ライトは打球が飛んで来づらいことから、実力に劣る選手が守ることが多いポジションとなっています。
いわゆる「ライパチ(8番ライト)」です。
レフトは右打者の引っ張りの打球がたくさん飛んでくるため、レフトはライトより守備力が重視されます。
その後、レベルが高いアマチュアやプロになってくると、優秀な左打者や右打ちを得意とする打者が増えることで、ライト方向の打球が増加。
加えて、レベルが上がるにつれて捕球重視からスローイングも考慮されるようになることで、プロではレフトよりライトの方が守備力が必要とされています。
【野球】ライトの役割とは?
ライトは、外野手の中では特に送球が見せ場のポジションです。
ライトの役割①打球処理
ライトのメインの役割は打球処理です。
左の強打者だと後ろに下がり、右打者で引っ張り傾向があるならセンター方向に寄るなど、バッターによって守備範囲を微調整して確実にアウトを取ります。
ライト線の打球はフェンスに当たって処理が難しい打球になることが多く、守備練習を重ねて感覚を磨くことが必要です。
ライトの役割②スローイング
ライトの重要な役割の一つがスローイングです。
ライトは三塁ベースから一番遠いところに位置するため、ランナーが三塁に向かうようなケースでは長い距離を投げる必要があります。
二塁やホームへの送球はもちろんのこと、時には猛チャージしてライトゴロを狙う場面もあり、ライトのスローイングは野球の見せ場の一つです。
ライトの役割③カバーリング
記録には残らないような地味なプレーですが、カバーリングもライトの重要な役割の一つです。
一塁ベース、二塁ベースへの送球エラー、二塁手や一塁手の捕球エラーに備えて常にカバーできるように準備しておく必要があります。
早くカバーして進塁を止めることで失点を防げるケースも多々あるため、地味ながらも非常に重要です。
【野球】ライトに求められる能力とは?
ライトには特に強肩が求められます。
強肩
ライトには外野手の中で特に強肩の選手が配置されます。
特に重要なのが三塁進塁を阻止できるかどうかで、例えばこのような場面が想定されます。
- ランナー二塁で、ライトフライで二塁ランナーがタッチアップする場面。
- ランナー一塁で、ライト前ヒットで一塁ランナーが三塁を陥れる場面。
こういった場面で三塁で刺せるかどうかが試合の勝敗を左右することもあるため、ライトはとにかく強肩であることが求められます。
足の速さ
ライトはセンターほどではないにしろ、足の速さも求められます。
外野は抜かれると長打になるため、守備範囲が広ければ広いほどピッチャーとしては助かります。
打力
ライトはWAR基準では守備負担が軽いポジションと捉えられており、その代わりに打つ必要があります。
特にMLBのライトには多くのスラッガーがおり、アーロン・ジャッジやサミー・ソーサ、ブラディミール・ゲレーロ・シニアなど稀代の強打者が揃っています。
ライトの最強選手は誰?【OB/現役】
ここではOBと現役の日本人選手の中でライトの最強選手を紹介します。
イチロー
大谷翔平選手の一世代前に大活躍したMLBのスーパースター・イチロー氏です。
日米通算4367安打を放ったヒットメーカーで、数々の歴史を塗り替えてきたレジェンド中のレジェンド。
守備面ではライトに必要な全ての要素を兼ね備えていて、圧倒的な守備範囲の広さは「エリア51」、ランナーを恐怖に陥れた超強肩は「レーザービーム」と言われて親しまれました。
福留孝介
中日と阪神、メジャーで活躍した福留孝介氏です。
第一次中日時代は広いナゴヤドームを本拠地にしながら30本塁打を記録するなど、強打者として活躍しました。
首位打者も2度獲得するなどバッティングは天才的でした。
メジャーでは大成功したとは言い難いものの、堅い守備と優れた選球眼でスタメンを確保し続けました。
鈴木誠也
現在、カブス在籍中の鈴木誠也選手です。
カープ時代は、レギュラーを獲得してから3割25本を打ち続けた強打者でありながら、強肩を武器にゴールデングラブ賞を5回受賞。
現在は総額100億円の契約を交わしており、その年俸額から名実ともに現役最強のライトと言えます。
カブスでは本領発揮とはいっていないようです。
【野球】ライトの役割とは?求められる能力を解説!最強ライトは?【まとめ】
この記事では、ライトの役割や求められる能力を解説し、最後にライトにおける最強選手について紹介しました。
ライト(右翼手)は、キャッチャーから見て右側の外野を守備範囲とする野手です。
ライトには強肩を始めとした守備力が求められるものの守備負担は軽いとみなされており、打力が重要視されるポジションです。