プロ野球において、先発投手は基本的に一定間隔をあけて登板しています。
この記事では、先発ローテーションの意味やMLBとの違いについて紹介していきます。
【プロ野球】先発ローテーションとは?意味を解説!
先発ローテーションとは、5~6人の投手で先発する順番を決め、全員が一定間隔ごとに登板することを指します。
先発ローテーションのメリット
先発ローテーションを組むことにより、先発投手の消耗を防ぐことができます。
昔は良いピッチャーを連続で登板させて故障させてしまうことも少なくなく、その反省を踏まえて生まれたシステムです。
その昔、権藤博氏が「権藤、権藤、雨、権藤」と言われていたように、ほぼ毎日登板したことで故障。投手としては短命で終わってしまいました。
先発ローテーションのデメリット
近年では先発ローテーションの間隔が長くなり、日本では中6日が当たり前に。
メジャーでは中4日で100球というのが普通で、球数だけを真似て中6日で100球までというのが目安になってきました。
この先発投手にあまり投げさせない風潮に対し、「中6日空けるなら100球以上投げてほしい」という反論も見受けられるようになってきました。
桑田真澄氏は「中6日なら135球投げるべき」と話しています。
中何日の数え方は?先発投手は投げない時は何してる?
現在のプロ野球における先発ローテーションの間隔は、主に中4日、中5日、中6日が採用されています。
中何日の数え方は?
例えば中6日だった場合、このように数えます。
中4日、中5日、中6日の登板間隔を表にしたものがこちら。
曜日 | 中6日 | 中5日 | 中4日 |
---|---|---|---|
日曜日 | 登板日 | 登板日 | 登板日 |
月曜日 | 1日目 | 1日目 | 1日目 |
火曜日 | 2日目 | 2日目 | 2日目 |
水曜日 | 3日目 | 3日目 | 3日目 |
木曜日 | 4日目 | 4日目 | 4日目 |
金曜日 | 5日目 | 5日目 | 次回登板 |
土曜日 | 6日目 | 次回登板 | 1日目 |
日曜日 | 次回登板 | 1日目 | 2日目 |
このように、中〇日の日数が少ないほど登板数を増やすことができます。
特に優秀な投手にたくさん投げてもらえると勝てる確率が上がります。
しかしながら、その分球数を管理しないと疲労が溜まり、高いパフォーマンスを発揮しにくくなるというデメリットもあります。
先発投手は投げない日は何してる?
中6日を例に、先発投手が投げない日の流れを紹介します。
日程 | 調整内容 | 意図 |
---|---|---|
登板日 | – | – |
調整1日目 | ジョギング、体操、体幹トレーニング | 疲れをとる |
調整2日目 | 休養 | 疲れをとる |
調整3日目 | キャッチボール、50%くらいのピッチング、遠投、心拍数を上げるランニング | 体のリセット |
調整4日目 | ランニング、体幹、遠投、資料チェック | 準備万端にする |
調整5日目 | ランニング、体幹、ブルペンでのピッチング(30~40球)、資料チェック | 準備万端にする |
調整6日目 | ダッシュ、体幹、キャッチボール、フォームチェック、資料チェック | 最後の調整 |
次回登板 | – | – |
あくまで一例で、投手やその時の調子によっても異なります。
大まかに言うと、最初の3日が疲労回復期間、後半の3日がコンディションを上げていく期間となっています。
中5日、中4日になると間隔が短い分、ブルペンでのピッチングをしない時もあるそうです。
【日本プロ野球】中6日先発ローテーションの例
2023年の阪神タイガースの先発ローテーションを例に、中6日の先発ローテーションを紹介します。
曜日 | 投手名 |
---|---|
月曜日 | 休み |
火曜日 | 村上頌樹 |
水曜日 | 西勇輝 |
木曜日 | 伊藤将司 |
金曜日 | 青柳晃洋 |
土曜日 | 大竹耕太郎 |
日曜日 | 才木浩人 |
日本のプロ野球は、基本的に毎週月曜日が休み。
火曜日から日曜日まで毎週6試合をこなすため、中6日であれば基本的に毎週同じ曜日に登板することになります。
【メジャーリーグ】中4日先発ローテーションの例
一方で、MLBでは中4日のローテーションが一般的です。
2023年開幕直後のエンゼルスを例に、中4日の先発ローテーションを紹介します。
ローテの順番 | 投手名 |
---|---|
1人目 | 大谷翔平 |
2人目 | パトリック・サンドバル |
3人目 | タイラー・アンダーソン |
4人目 | レイド・デトマーズ |
5人目 | ホセ・スアレス |
投げてから4日休んで次の登板となるため、基本的には5人のローテーションで回していきます。
ただし、MLBは休みの日が不定期であることや天候不順によるダブルヘッダー、長い連戦などでローテーションが変動しがちです。
時にローテーション入りの投手を1人増やして中5日にすることも。
そのため、ローテーションの谷間にはブルペンデーを作ったりして、限られたベンチ入り人数の中でやりくりします。
大差がついた場面では野手に登板してもらい、1イニング投げてもらうこともあります。
【プロ野球】先発投手のローテーションとは?メジャーとの違いは?【まとめ】
この記事では、先発ローテーションの意味やMLBとの違いについて紹介しました。
先発ローテーションとは、5~6人の投手で先発する順番を決め、全員が一定間隔ごとに登板することを指します。
日本では中6日、メジャーでは中4日や5日が主流となっています。