センターラインの最後の砦、中堅手（センター）。
この記事では、センターの役割や求められる能力を解説し、最後にセンター守備が上手い選手について紹介していきます。
【野球】センターとは？
センター（中堅手）は、外野の中央部を守備範囲とする野手です。
英語では「Center Fielder」と呼ばれ、「CF」と略されます。
外野の中では一番高い守備能力を要求されるポジションで、打球判断のセンスも問われる難しいポジションです。
モグルくん左利きの選手も守れるポジションです。
勝利の貢献度を表すWARの計算をする時にポジションごとに補正をかけますが、センターは捕手、二遊間に次いで守備負担が重いポジションとして計算されます。
センターラインの最後の砦
野球において、「センターラインの守備がしっかりしているチームは強い」と言われます。
センターラインとは「キャッチャー→二遊間→センター」を結ぶラインのことを指し、そのどれもが難易度が高いポジションです。
そのセンターラインの一番後ろを守るのがセンターで、非常に重要なポジションとされています。
【野球】センターの役割とは？
センターは外野守備の要で、様々な役割があります。
センターの役割①打球処理
センターのメインの役割は守備範囲内の打球処理です。
ただ、センターは守備範囲が両翼（レフト、ライト）と比べて非常に広いのが特徴。
両翼は片方がファウルゾーンなので守備範囲がそこまで広くないのに対し、センターは両方が開けているので縦横無尽に走り回る必要があります。
しかもレフトは打力重視で守備範囲が狭い選手が入ることもあり、その場合はレフトの守備範囲もカバーします。
センターの役割②両翼への指示出し
センターは、キャッチャーのサインやバッターの打球方向の傾向などから総合的に判断して、両翼に守備位置の指示出しも行います。
実際にセンターの名手で知られる新庄剛志氏は、「外野の監督は俺。ピッチャーの調子、バッターの開き具合、全部見えてる。」と発言。
自身の責任の元、両翼の選手にポジショニングの指示出しを行い、鉄壁の外野陣を築いていました。
センターの役割③カバーリング
センターは守備範囲内の打球だけケアすればいいわけではなく、両翼に飛んだ打球をしっかりカバーする必要があります。
もし万が一両翼の選手がエラーをした場合、すぐにエラーした打球を処理して一つでも進塁を阻止するためです。
同様の理由で内野手のエラーの可能性も考えて動く必要があり、試合中の運動量がかなり多いポジションと言えます。
【野球】センターに求められる能力とは？
外野守備の要で多くの役割を担うセンターには、高い守備能力が要求されます。
足の速さ
センターには何といっても足の速さが不可欠です。
そもそもセンターは守備範囲が広く、それに加えてチーム状況によってはレフトやライトの守備範囲のカバーをする必要があるからです。
打球判断の良さ
センターは足の速さだけではダメで、打球判断の良さも必要です。
特にセンターは守備範囲が広いことから、どこに打球が飛んで来るかを瞬時に判断する必要があります。
アッキー落下地点を見誤ると、いくら足が速くても意味がありません。
リーダーシップや論理的思考力
センターにはリーダーシップや論理的思考力も必要です。
その時々の状況から計算して打球方向を導き出すことは容易ではなく、論理的思考力が高くないとできません。
また試合中、レフトとライトに的確に指示出しするには、普段からリーダーシップを発揮して連携を取っておく必要があります。
センターの守備が上手い選手は誰？【名手】
ここではセンターの守備が上手い名手3名をピックアップして紹介します。
新庄剛志
現・北海道日本ハムファイターズ監督の新庄剛志氏です。
圧倒的な身体能力と優れた外野守備理論を持ち合わせている名手で、ゴールデングラブ賞を10度受賞しました。
メジャーでも外野守備の名手として活躍しました。
アンドリュー・ジョーンズ
晩年に楽天でもプレイしたアンドリュー・ジョーンズ氏です。
楽天に来た時は既に全盛期を過ぎていてほぼDHでの出場でしたが、全盛期はMLBでゴールドグラブ賞を10年連続受賞した超名手のセンターです。
モグルくん肩の強さ、足の速さ、打球勘の良さ、全てを備えていました。
飯田哲也
ヤクルトで活躍した飯田哲也氏もセンターの名手として知られていました。
プロ入り当初はキャッチャー。
レギュラー獲得を競っていた古田敦也氏が、圧倒的な身体能力の高さを誇る飯田氏の存在を恐れ、「飯田、コンバートされへんかな」と思っていたという逸話もあります。
センターとしては圧倒的な守備範囲と強肩が売りで、7年連続ゴールデングラブ賞を受賞した名手です。
モグルくん全盛期だけ切り取ると「史上最高のセンターの名手」とも言われます。
【野球】センターの役割とは？求められる能力を解説！守備が上手い選手は？【まとめ】
この記事では、センターの役割や求められる能力を解説し、最後にセンター守備が上手い選手について紹介しをまとめました。
センター（中堅手）は、外野の中央部を守備範囲とする野手です。
圧倒的に広い守備範囲を守るため、俊足と打球判断の良さが求められるポジションです。