2023年は中日・大島選手とオリックス・平野投手が新規入会した名球会。
2024年に名球会入りが近い選手も多くおり、次は誰なのか気になるところ。
そこでこの記事では、2024年の名球会入りが近い選手について成績含めて紹介していきます。
名球会入りの条件は?
名球会入りの条件は、下記の通り定められています。
- 昭和生まれ以降のNPB所属選手、もしくは引退選手であること。
- 投手はNPB・MLBで通算200勝もしくは250セーブ以上。
- 野手はNPB・MLBで通算2000本安打以上。
- その他、推薦による特例入会。
通算200勝達成がかなり難しい
投手・野手の条件の中で一番難しいと言われているのが、投手の200勝。
野手は一流選手であれば毎年150本前後の安打を積み上げることができ、早ければ14年程度で達成が可能です。
実際に高卒の一流選手は30代前半で達成しています。
一方で、近年の投手はローテーションを組んで投げ、しかも登板間隔をあけて投げることも多く、200勝の達成がかなり難しくなってきているのが実情です。
2010年以降に限定すると、野手の入会者は19人なのに対し、先発投手の入会者は黒田博樹投手ただ一人にとどまっています。
いかに先発投手の名球会入りが難しいかが分かります。
名球会特例入会選手は誰?
上記の投手の名球会入りが厳しくなってきている現状を踏まえて、2019年から特例での名球会入りを許可するようになりました。
この特例制度で名球会入りを認められたのが、上原浩治氏と藤川球児氏の2名。
両名の日米通算成績がこちら。
名前 | 勝利 | ホールド | セーブ |
---|---|---|---|
上原浩治 | 134 | 104 | 128 |
藤川球児 | 61 | 164 | 245 |
上原氏は100勝100ホールド100セーブという偉業を達成したにもかかわらず、200勝も250セーブも条件を満たせない状況。
藤川氏は抑えに加えてセットアッパーとしての歴も長く、164ホールドを記録しながら245セーブと、250セーブに一歩届かず。
名球会入りに複合的な条件(例えば150ホールド&150セーブなど)が規定されていないため、今後もこのような特例は出てくると思われます。
【2024年】名球会入りが近い野手【候補】
2024年シーズン、名球会入りが近い野手の一覧表です。
2024年中に名球会入りしそうな選手
2024年中に名球会入りしそうな野手として有力なのが楽天・浅村選手。
とはいえ、近年は選球眼がアップし四球が増えていることから、打数と安打数が減少傾向。
直近は打数が500前後なので、155安打を打つには打率3割超えが必要になりそうです。
年度 | 打数 | 安打数 | 打率 |
---|---|---|---|
2019 | 529 | 139 | .263 |
2020 | 432 | 121 | .280 |
2021 | 483 | 130 | .269 |
2022 | 532 | 134 | .252 |
2023 | 522 | 143 | .274 |
もう一人、2000本安打到達可能な位置にいるのが、中島宏之選手。
ただ、2023年オフに戦力外通告を受けており、所属先が未定であることや近年の限られた出場機会から、かなり厳しい状況であると言えます。
将来的に名球会入りの可能性がある選手
巨人・丸選手は名球会入りまで残り304安打。
2023年の不振が気がかりですが、調子を取り戻せば2026年にも2000本安打達成可能です。
広島・秋山選手はあと364安打で名球会入り。
ベテランの域に達した今、西武時代のように200本近くの安打は期待できず、現在のペース(年間120本計算)だと2026~27年での達成が現実的となっています。
西武・中村はコンディション次第
西武・中村選手は2000本安打まで残り229本と名球会入り間近ではありますが、年齢や近年のペースからしてコンディション次第と言えます。
直近3年の平均安打数は83本で、このペースでいくとあと3年かかりそう(2026年達成予定)。
年度 | 打数 | 安打数 | 打率 |
---|---|---|---|
2019 | 496 | 142 | .286 |
2020 | 258 | 55 | .213 |
2021 | 430 | 122 | .284 |
2022 | 276 | 54 | .196 |
2023 | 283 | 73 | .258 |
ただ、卓越した打撃技術は健在なため、健康でありさえすれば十分達成可能です。
大ベテランの奮起に期待したいところです!
【2024年】名球会入りが近い投手【候補】
2024年シーズン、名球会入りが近い投手の一覧表です。
2024年の名球会入りが濃厚な投手
楽天・田中とパドレス・ダルビッシュの両投手は、本来2023年に達成可能な位置にいましたが、2024年に繰り越しになっている状態。
田中投手は残り3勝、ダルビッシュ投手は残り4勝なので、2024年こそは達成されるはずです。
条件次第で名球会入りが視野に入る投手
クローザーに目を向けると、楽天・松井投手(残り14S)とDeNA・山崎投手(残り23S)が250セーブ間近。
松井投手は2024年からメジャーへ移籍、パドレスでクローザーの地位を勝ち取れるかどうかが鍵となりそう。
パドレスとの契約はクローザーボーナスが付いています。
DeNA・山崎投手は2023年途中から不調でクローザーを外されたのが気がかり。
復調してしっかりクローザーのポジションで1年間働くことができれば、残り23Sは2024年中に達成できるはずです。
ロッテの益田投手は残り32Sとなっており、順調に行けばシーズン終盤にも250Sを達成しそう。
気がかりなのは2023年の不安定な投球で、2024年内の名球会入りは年間通じてクローザーの座を守れるかどうかが焦点となりそうです。
ヤクルト・石川は少しずつ積み上げていくはず
名球会入りにゆっくりと着実に歩みを進めているのがヤクルト・石川投手。
近年は毎年15登板前後をこなしており、直近3年の平均勝利数は4勝。
年度 | 登板数 | 勝利数 |
---|---|---|
2019 | 23 | 8 |
2020 | 15 | 2 |
2021 | 17 | 4 |
2022 | 16 | 6 |
2023 | 13 | 2 |
残り15勝を毎年平均4勝ペースで積み上げると4年かかるため、名球会入りは2027年と予想されます。
2027年には石川投手は47歳になっていますが、老獪な投球術を駆使するスタイルや山本昌氏のような前例から、年齢的な問題はなさそうです。
ヤクルトも球団として石川投手の200勝達成を応援しているはずです。