2023年オフ、奴隷契約とも言われた8年契約が満了してFAになったツインズ・前田健太投手。
カープの元エースで年齢的にも第一線でできる期間も限られるため「そろそろカープへ復帰?」と今後の動向が注目されている選手の一人です。
そこでこの記事では、前田健太投手のカープ復帰可能性についてMLBのFA市場や年俸事情から分析していきます。
前田健太の基本情報
年齢 | 35歳 |
生年月日 | 1988年4月11日 |
2023年成績 | 21試 6勝8敗 104.1回 117奪三振 防4.23 WHIP1.17 |
2023年年俸 | $5,650,000(6億7800万円) |
MLBサービスタイム | 8年 |
前田健太を取り巻く状況①年金
前田健太投手を取り巻く状況で重要なのが年金です。
MLBには年金制度があり、選手や監督、コーチなどはMLBチームで働いた期間に応じて老後(62歳以降一生涯)に年金がもらえます。
10年で満額の23万ドル(約2800万円)/年に達するので、老後の生活のため、またはMLBでの区切りの数字として10年を目指すのは非常に重要です。
ちなみに年金額は10年に達しなくてももらえ、現在の前田選手の年金額は満額の8割である、およそ18万4000ドル(約2200万円)と見られます。
前田選手の総年俸額は70億円を超えているため、満額との差(およそ600万円)についてはさほど気にしないはずですが、MLB在籍年数10年は区切りの数字として目指す可能性は十分にあります。
前田健太を取り巻く状況②MLBのFA市場
今年のFA市場の先発投手はそこまで若くて優れた投手がいるわけではないので、MLBチームと先発ローテーション投手として契約するチャンスがありそうです。
2024年に36歳になる年齢がネックにはなりますが…
特にトミー・ジョン手術から復帰したばかりの前田健太投手は深刻な故障をするリスクが少ないと考えられ、その点でMLB球団から魅力的に映る可能性があります。
【MLB】2023年オフにFAになる主な先発投手
今年オフにFAとなる主な先発投手を紹介します。
名前 | 年齢(現時点) | 2023年成績 |
---|---|---|
クレイトン・カーショー | 35 | 24試 13勝5敗 防2.46 WHIP1.06 |
チャーリー・モートン* | 39 | 30試 14勝12敗 防3.64 WHIP1.43 |
アーロン・ノラ | 30 | 32試 12勝9敗 防4.46 WHIP1.15 |
ブレイク・スネル | 30 | 32試 14勝9敗 防2.25 WHIP1.19 |
ソニー・グレイ | 33 | 32試 8勝8敗 防2.79 WHIP1.15 |
エドゥアルド・ロドリゲス* | 30 | 26試 13勝9敗 防3.30 WHIP1.15 |
マーカス・ストローマン* | 32 | 27試 10勝9敗 防3.95 WHIP1.26 |
ジョーダン・モンゴメリー | 30 | 32試 10勝11敗 防3.20 WHIP1.19 |
ルーカス・ジオリト | 29 | 33試 8勝15敗 防4.88 WHIP1.31 |
ルイス・セベリーノ | 29 | 19試 4勝8敗 防6.65 WHIP1.65 |
本来なら大谷選手やフリオ・ウリアス投手もここにいるはずでしたが…
前田投手は登板数こそ少ないものの、投球のクオリティではこれらの投手と比較してもそこまで劣っていません。
特に未だに衰えない高い奪三振能力は魅力です。
前田健太の市場価値
Spotracによると、前田投手の市場価値(見合う年俸)は$11,503,156(約13億8000万円)で、2年契約を得られるとされています。
NPBにおける最高年俸は楽天・田中将大投手の9億円で、年俸では勝てそうにありません。
前田投手の決断はいかに。
前田健太を取り巻く状況③カープの投手陣
前田投手は先発投手にこだわりがあることを公言しているため、カープに復帰した場合は先発ローテーションに入ることになります。
ここで現在のカープの先発投手陣を確認してみましょう。
名前 | 年齢 | 左右 | 2023年成績 |
---|---|---|---|
床田寛樹 | 28 | 左 | 24試 11勝7敗 防2.19 WHIP1.10 |
森下暢仁 | 26 | 右 | 20試 9勝6敗 防3.01 WHIP1.24 |
九里亜蓮 | 32 | 右 | 26試 8勝8敗 防2.53 WHIP1.10 |
大瀬良大地 | 32 | 右 | 23試 6勝11敗 防3.61 WHIP1.16 |
森翔平 | 25 | 左 | 12試 4勝2敗 防4.53 WHIP1.32 |
この中に前田投手が加われば、先発投手陣を盤石にすることが可能。
前田健太がカープ復帰の可能性は低いもののゼロではない
8年契約を全うし、FAになったことに対しての前田健太投手のコメントがこちら。
「希望はないです。僕たちはオファーして頂かないと、プレー出来ない。強いて言えば、先発として必要としてくれるところがあれば。来年どこでプレーするか分からないけれど、自分を高められるようなオフを過ごし、また成長できるように頑張りたい」
yahoo記事より抜粋
2023年は怪我明けの状態から始まって、後半は良いピッチングも増えてきて、上り調子でのシーズン終了。
そして代理人をワッサーマン社からスコット・ボラス氏のボラス社に変更していることからも分かる通り、MLBからのプレイが大前提であることは明らかです。
現実的には最低2年はMLBでやってからのカープ復帰と考えられますが、カープが破格のオファーをした場合、その気持ちに応えて男気復帰もあり得るかもしれません。