2023年オフ、突然のポスティング志願で世間を騒がせた佐々木朗希投手。
メジャーリーグのスカウトにも注目されていて、「佐々木朗希はいつメジャーに行くのか?」と気になる方が多いようです。
そこでこの記事では、過去の事例や佐々木朗希投手本人の希望に基づいていつメジャーに行くのかを検証していきます。
佐々木朗希はいつメジャー挑戦?
佐々木朗希投手は、2026年オフにポスティングシステムを利用してのメジャー挑戦が濃厚です。
現地のMLBファンはポスティングシステムのルールを熟知。
「佐々木朗希をMLBで見るには、2027年まで待たなければならない(2026年オフでのMLB移籍)」と口を揃えて言っています。
not eligible for MLB until 2027(2027年まではメジャーリーグに正式に挑戦できない)
なぜ2027年までメジャー挑戦を待たなければならないのか、詳しく説明していきます。
ポスティングシステムとは?問題点も分かりやすく解説
まず佐々木投手のMLB移籍においてカギとなる「ポスティングシステム」について解説します。
最高額で入札した球団がその選手との独占交渉権を得るという方法で始まったポスティング。
主なポスティング移籍での移籍金の金額(落札金額)がこちら。
- イチロー:$13,125,000
- 石井一久:$11,260,000
- 松坂大輔:$51,111,111
- 井川慶:$26,000,194
- ダルビッシュ有:$51,703,411
- 田中将大:$20,000,000
- 前田健太:$20,000,000
- 大谷翔平:$20,000,000
- 菊池雄星:$10,275,000
- 鈴木誠也:$14,625,000
- 吉田正尚:$15,375,000
日本の球団は手塩に掛けて育てた大事な選手をMLBに取られてしまうわけなので、代わりに譲渡金を得ることができます。
最高金額は、ダルビッシュ有投手の約40億円。
ただ、このように移籍金が高騰し過ぎたことがMLBで問題視され、徐々に移籍金が下げられることに。
2014年から2017年の間は上限が2,000万ドル。
2018年からは選手の契約額と移籍金が連動し、菊池選手以降は2,000万ドルに到達するのがかなり難しくなってしまいました。
徐々に日本側の実入りが少なくなってきています。
ポスティングシステムを使って移籍するのはチームの主力選手のため、低い見返りしかもらえずに戦力を削がれる球団からすると大惨事でしかありません。
このことから、「ポスティングによるMLB移籍は容認しない」球団もあるのが現状です。
間違いなく海外FAまで待たず、ポスティングで行く
佐々木投手の海外FA取得は順調にいって2030年で、その時29歳。
佐々木投手は2023年オフにポスティング移籍を主張したことにより、メジャー移籍を強く希望していることが判明。
間違いなくFAまでは待たず、ポスティング利用は確定していると言っていいでしょう。
ポスティングは最短で2026年オフ
ただ、ポスティングでの移籍には「25歳ルール」という取り決めが存在します。
日本の球団にとっては、若い有望選手が資金力のあるMLBに引き抜かれるのを防ぐことができます。
大谷翔平選手は、25歳ルールが施行された後に24歳でポスティング移籍したので、著しく低い年俸での移籍になりました。
大谷翔平選手日本最終年の年俸2.7億円→MLB初年度年俸約6,000万円(約2.1億円ダウン)
これは「メジャーに挑戦できるならお金は関係ない」という大谷翔平選手の強い思いがあったからこそ実現した移籍でした。
ただ、今はそうはいきません。
大谷選手の頃は、ポスティングの移籍金を日本の球団が自由に設定できるルールだったので、日本ハムは2,000万ドル(約24億円)に設定していました。
しかし現在の制度下では、移籍金は選手との契約額と連動するルールに変更されています。
つまり、もし25歳未満で移籍すると、選手の契約額がメジャーの最低保証年俸(1億円程度)になるため、移籍金も連動して雀の涙ほどしか入らないことになります。
このことからロッテ球団側に得する要素が何一つないので、25歳以下でのポスティング移籍は絶対に容認しないでしょう。
もしも入団時にそういった取り決めがあったのであれば話は別ですが…
ちなみに、現地のMLBファンも「佐々木投手の移籍は2026年オフ」と予想しています。
The 2026 market gonna be centered around him(2026年オフの移籍市場は佐々木朗希が中心になるだろう)
佐々木朗希のメジャーからの評価や年俸予想は?
佐々木朗希投手の現地のメジャーファンからの評価は、かなり高いです。
7 year 200 million dollar deal with the jays, they will pay a 20 million posting fees per sources(7年270億円でブルージェイズと契約、そして27億円の移籍金を払うだろう。)
4-year, $160 million deal(4年210億円の契約)
Absolute treat to watch and highly recommend baseball fans get familiar with Yoshinobu Yamamoto and Roki Sasaki and many more!(山本由伸や佐々木朗希をはじめとした日本の超一流選手について、野球ファンであれば早めに知っておくことを強くお勧めします!)
現状でNPB最強ピッチャーの山本由伸投手と並んで名前が出てくるくらい、佐々木朗希投手はメジャーから高く評価されています。
MLBにおいて日本のピッチャーは、その多くが大成功を収めています。
こういった先人たちが築き上げてくれた土壌に加えて、佐々木朗希投手は極めて高いポテンシャルが評価されています。
メジャーリーグは放映権料が潤沢で、NPBと比べて年俸が1桁違います。
MLBの年俸が高い理由に関しては、こちらの記事で詳しく解説しています。
佐々木投手がこれから残す成績次第では、20億円以上の年俸に7年8年レベルの契約年数が望めそうです。
もしも佐々木朗希が2024年にメジャー移籍したらどうなるのか?
もしも佐々木投手が2024年にメジャー移籍した場合、どうなるのかシミュレーションしていきます。
生涯年俸額は最終的には大きな差は出なさそう【条件付き】
25歳未満でメジャー球団と契約する場合は、どんな選手でも最低保証年俸(約1億円)スタートで、その期間が3年続きます。その後、年俸調停期間が3年あり、もし結果を残し続けることができていれば、一気にそこで年俸が10~30億円規模に跳ね上がるような仕組み。
一方で、2026年オフまで待って25歳になってからメジャーに挑戦すれば、山本由伸投手のようにいきなり10年単位で年俸が数十億円に達するような大型契約を得ることが可能です。
25歳未満でメジャー球団と契約しても、MLBで健康で投げ続け、かつ結果を出し続ければ後々高額な契約をゲットできるのは同じですが、その過程に違いがあります。
生涯年俸を考えるのであれば、NPBで3年無双する方が稼げる確率が高い
仮に2024年オフにMLBに最低保証年俸の契約で飛び込んだ場合、FAで高額契約を得るためにはMLBで6年もの間、健康に年間通じてローテを守り、かつ結果を出し続ける必要があります。
一方で、2026年オフでのポスティングの場合、2024年から3年間日本のプロ野球で無双するだけで、MLBで6年結果を出し続けた時とあまり変わらない年俸を得ることができます。
これはMLBとNPBどちらのレベルが高いという話ではなく、環境的な観点からNPBで無双する方が明らかに達成しやすいと考えられます。
MLBではボールの違い、ピッチクロックなどの微妙なルールの違い、試合数の多さ、過密日程、移動時間の長さなど順応すべき問題を対処していく必要があります。一方で、日本では投高打低の傾向があってピッチャーは結果を残しやすいことや、山本投手がメジャーへ移籍したことでタイトル獲得が容易になっていることも追い風。
このことから、生涯年俸だけで考えるのであれば、NPBで3年無双してからのメジャー挑戦の方が確実性高く稼げそう。更にロッテにも高額な譲渡金を残すことができて、まさにWin-Winの状況と言えます。
佐々木朗希のプロフィール
名前 | 佐々木朗希 |
生年月日 | 2001年11月3日 |
出身地 | 岩手県陸前高田市 |
所属球団 | 千葉ロッテマリーンズ |