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【野球】ポスティング制度をわかりやすく解説!歴代選手や最高額も紹介!

【野球】ポスティング制度をわかりやすく解説!歴代選手や最高額も紹介!

日本球界で突出した成績を残した選手がポスティング制度を利用してメジャーリーグに移籍するのは、今や当たり前になってきました。

この記事では、ポスティング制度についてわかりやすく解説しつつ、歴代の制度利用選手や譲渡金最高額についても紹介していきます。

目次

【野球】ポスティング制度とは?ルールや条件をわかりやすく解説

ここではポスティング制度のルールや条件についてわかりやすく解説します。

【ポスティング制度とは?】わかりやすく解説

ポスティング制度とは?

海外FA権を持たない選手がメジャーリーグへ移籍できる制度です。

ポスティング制度を利用する条件は?

ポスティングでの移籍をするためには、日本の現所属球団の許可が必要です。

ポスティング制度を使う時の流れは?

STEP
所属球団からポスティング制度利用での移籍許可を得る。

多くの選手が数年かけて球団にポスティング利用を訴えています。

STEP
所属球団がMLBにポスティング申請。
STEP
MLBの獲得希望球団と選手が個別交渉。

交渉期間はSTEP2の申請から1ヶ月間。

STEP
MLBの球団と選手が契約合意。
STEP
選手の契約金額に応じて譲渡金の支払い。

譲渡金の計算方式は複雑なので後述。

STEP
NPBの所属球団は譲渡金の着金確認次第、契約解除。

【ポスティング制度】譲渡金の計算方法

MLBの球団は、日本の球団が育てたFA取得前の主力選手を獲得するので、選手を獲得する対価として球団に譲渡金を支払います。

選手の契約金はまた別の話で、譲渡金はあくまで球団同士のやり取りです。

ポスティング制度開始時は上限なしでしたが、2013年からは上限が2,000万ドルに変更。

2018年からはさらに制度が変わって、選手と球団の契約金額の総額から計算される形に変更されました。

計算方式はこちら。

  • 契約総額が2,500万ドル以下の範囲は、契約金額の20%
  • 契約総額が2,500万~5,000万ドルの範囲は、契約金額の17.5%
  • 契約総額が5,000万ドル以上の範囲は、契約金額の15%

上記①②③の計算金額の総額が譲渡金になる。

所得税と同じ累進課税のような計算方式を取ります。

モグルくん

契約総額が5,000万ドルを超えるからと言って、単純に15%をかけるわけではありません。

例えば、吉田正尚選手の契約総額は9,000万ドル。

上の計算式に当てはめると、計算結果はこうなります。

  • 2,500万ドル×20%=500万ドル
  • (5,000万ドル-2,500万ドル)×17.5%=437.5万ドル
  • (9,000万ドル-5,000万ドル)×15%=600万ドル

500万ドル+437.5万ドル+600万ドル=1537.5万ドル($15,375,000)

ポスティング制度による譲渡金は年々縮小傾向。

日本の球団にとっては、主力選手を取られた上に大した譲渡金ももらえないとなると、ポスティングを認めづらくなります。

それにより、選手側としても海外FA取得を待たなければならなくなるため、全盛期でのMLB移籍がしにくくなります。

このように負のスパイラルに入りつつあるポスティング制度が、今後どういう風に改善されていくか注視が必要です。

ポスティングでは「25歳ルール」に注意が必要

25歳ルールとは、簡単に言うと「25歳未満の選手は契約金を制限する」というもの。

大谷選手は24歳での移籍のため、「25歳ルール」に則ってマイナー契約スタート

その他のアマチュア選手と同じ扱いになり、メジャーの最低保障年俸でのプレイを3年強いられました。

しかも現在のルールでは、ポスティングの譲渡金が選手の契約総額と連動しています。

もし25歳未満でポスティング移籍されると、選手の契約総額がかなり低く抑えられるため、自動的に譲渡金がほぼ無いに等しい金額になってしまいます。

これにより、日本の球団が25歳未満でのポスティング移籍を認めることはまず無いと考えられます。

ポスティング制度ができたきっかけは?

当時FA権取得前だった野茂・伊良部両投手のMLB移籍がきっかけと言われています。

  • 1995年の野茂英雄投手の任意引退からのメジャーリーグ移籍
  • 1996年の伊良部秀輝投手のニューヨーク・ヤンキース移籍騒動

野茂投手は近鉄のフロントと揉めた結果、任意引退選手扱いとなりメジャーリーグ移籍。

当時の野球協約では、任意引退扱いになると国内他球団移籍はできないがMLBには移籍できた。現在はいかなる国外球団も移籍不可。

1996年の伊良部投手のケースは、FA取得前にもかかわらず「メジャーリーグ挑戦したい」という選手側の要望があったもの。

ポスティング制度がなかった頃なので、まずロッテは提携球団のサンディエゴ・パドレスに伊良部選手の保有権を譲渡。

その後に「ヤンキースのピンストライプを着たい」という伊良部投手の要望に沿う形で、パドレスとヤンキースの間でトレードを行い、伊良部投手は最終的にヤンキースに入団。

伊良部投手は当時日本を代表する投手であり、野茂投手の経緯もあったことから、MLBの一部球団から「優秀な選手を公平な競争で獲得できないのはおかしい」という声が上がって、ポスティング制度が整備されました。

ポスティング制度を利用して移籍した歴代の選手リスト

ポスティング移籍が成立した歴代選手のリストです。

スクロールできます
No.名前前所属落札球団譲渡金契約内容
1A.ケサダ広島1998シンシナティ・レッズ$400,001
2イチローオリックス2000シアトル・マリナーズ$13,125,0003年1,400万ドル
3石井一久ヤクルト2001ロサンゼルス・ドジャース$11,260,0004年1,230万ドル
4R.ラミレス広島2002ニューヨーク・ヤンキース$350,000マイナー契約
5大塚晶文中日2003サンディエゴ・パドレス$300,0002年150万ドル
6中村紀洋オリックス2004ロサンゼルス・ドジャース非公開マイナー契約
7森慎二西武2005タンパベイ・デビルレイズ$750,0002年140万ドル
8松坂大輔西武2006ボストン・レッドソックス$51,111,1116年5,200万ドル
9岩村明憲ヤクルト2006タンパベイ・デビルレイズ$4,500,0003年770万ドル
10井川慶阪神2006ニューヨーク・ヤンキース$26,000,1945年2,000万ドル
11西岡剛ロッテ2010ミネソタ・ツインズ$5,329,0003年900万ドル
12ダルビッシュ有日本ハム2011テキサス・レンジャーズ$51,703,4116年6,000万ドル
13青木宣親ヤクルト2011ミルウォーキー・ブリュワーズ$2,500,0002年250万ドル
このタイミングで、譲渡金の最高額が2,000万ドルに変更。
14田中将大楽天2013ニューヨーク・ヤンキース$20,000,0007年1億5,500万ドル
15前田健太広島2015ロサンゼルス・ドジャース$20,000,0008年2,500万ドル
16大谷翔平日本ハム2017ロサンゼルス・エンゼルス$20,000,000マイナー契約
17牧田和久西武2017サンディエゴ・パドレス$500,0002年380万ドル
このタイミングで、譲渡金が選手の契約額連動方式に変更。
18菊池雄星西武2018シアトル・マリナーズ$10,275,0003年4,300万ドル
19筒香嘉智横浜2019タンパベイ・レイズ$2,400,0002年1,200万ドル
20山口俊巨人2019トロント・ブルージェイズ$1,270,0002年635万ドル
21有原航平日本ハム2020テキサス・レンジャーズ$1,240,0002年620万ドル
22鈴木誠也広島2021シカゴ・カブス$14,625,0005年8,500万ドル
23藤浪晋太郎阪神2022オークランド・アスレチックス$850,0001年425万ドル
24吉田正尚オリックス2022ボストン・レッドソックス$15,375,0005年9,000万ドル
  • ポスティング利用者が一番多い年は2006年の3人。
  • 2007年~2009年の3年は、ポスティング移籍成立なし。
  • 今までポスティングに参加していない球団は、ソフトバンクのみ。

ポスティング制度における譲渡金や契約額の歴代最高額は?

ポスティング制度による譲渡金歴代最高金額は、ダルビッシュ有選手の$51,703,411(当時のレートで約41億円)です。

ダルビッシュ選手の時代とは違って、現在は譲渡金の上限ルールができたため、今後ルールの緩和がない限りはこの金額を超えることはないと考えられます。

ポスティング移籍による契約額の最高額は、ヤンキースに移籍した田中将大投手の7年1億5,500万ドル(約186億円)です。

田中投手はMLB7年で78勝をあげていて、先発としてきっちり役割を果たしました。

選手の契約額に関しては年々上がっていることもあり、今後最高額を更新する選手が出てきても不思議ではありません。

ポスティング制度のメリットとデメリット

ポスティング制度にはメリットとデメリットがあります。

ポスティング制度のメリット

海外FA権取得を待たずにMLB移籍できるため、全盛期にメジャーリーグでのプレイが可能に。

それにより活躍しやすくなり、良い契約ももらいやすくなるメリットがあります。

選手側だけでなく、球団側も譲渡金でまとまったお金が入るので球団の財政が潤います。

アッキー

譲渡金は年々少なくなっているとはいえ、日本のプロ野球の規模だとまだまだインパクトがある金額です。

ポスティング制度のデメリット

デメリットで一番大きいのは、移籍された日本の球団の戦力ダウン

メジャーリーグに移籍するのは、日本のプロ野球で突出した成績を残した超一流の選手であることがほとんど。

例:イチロー、松坂、ダルビッシュ、大谷、鈴木誠也、吉田正尚など

そんな唯一無二の選手に抜けられた球団がかなり困ることは間違いないでしょう。

これに加えて、昔はMLB側から見て「譲渡金が高すぎる」という不満もありました。

ただ前述の通り、譲渡金に関してはMLBに有利になるように(譲渡金を下げる方向で)定期的にルールが変更されています。

むしろ主力選手と引き換えに満足に譲渡金ももらえない、日本の球団側のデメリットと言えるでしょう。

【野球】ポスティング制度をわかりやすく解説!歴代選手や最高額も紹介!【まとめ】

この記事では、ポスティング制度についてわかりやすく解説しつつ、歴代の制度利用選手や譲渡金最高額についても紹介してきました。

ポスティング制度とは、海外FA権取得前の選手がメジャーリーグ移籍できる制度です。

ポスティング制度は、野茂投手や伊良部投手などの先人たちのメジャーリーグ移籍の経緯がきっかけで整備されました。

2023年オフには、オリックスの山本由伸投手のポスティング移籍が有力になっています。

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