メジャーリーガーのスーパースター、大谷翔平選手も受けたことがあるトミー・ジョン手術。
大谷選手は2023年に再び右肘の靭帯を損傷してしまい、2度目の手術もあるかもしれないと言われています。
非常に残念なニュースです。
この記事では、トミー・ジョン手術とは何か、大谷選手が2回目の手術を受けた場合のリハビリ期間やリスク、過去に手術を受けた選手について紹介していきます。
トミージョン手術とはどんな手術?名前の由来は?
トミー・ジョン手術の正式名は「内側側副靭帯再建術」で、肘の腱や靭帯の損傷に対し、正常な腱を移植して修復を図る手術です。
トミー・ジョン手術の名前の由来は?
トミー・ジョン手術の名前の由来は、初めてこの手術を受けたトミー・ジョン選手の名前から取られています。
考案者はフランク・ジョーブ医師で、後にゲームのパワプロシリーズで登場する「ダイジョーブ博士」の元になった人物でもあります。
考案者ではなく「初めて受けた人」が由来なのは驚きです。
手術名の由来になったトミー・ジョン氏は通算288勝をあげた偉大な左腕投手で、その内164勝は手術を受けた後に記録しました。
トミージョン手術のリハビリ期間は?成功率は?
トミー・ジョン手術後の復帰までの期間は、一般的に15ヶ月程度と言われています。
直近手術を受けた日本人メジャーリーガーの復帰までの期間の一覧表がこちら。
選手名 | 手術を受けた日 | メジャー復帰した日 | 復帰までの期間 |
---|---|---|---|
ダルビッシュ有 | 2015年3月17日 | 2016年5月28日 | 14ヶ月 |
大谷翔平 | 2018年10月1日 | (打)2019年5月7日 (投)2020年7月26日 | 7ヶ月 21ヶ月 |
前田健太 | 2021年9月1日 | 2023年4月4日 | 19ヶ月 |
ダルビッシュ投手の例を見ると、手術を受けて12ヶ月のリハビリ期間を目途に実戦復帰し、マイナーで調整登板を経て14ヶ月~15ヶ月後にメジャー復帰を果たしています。
大谷選手と前田投手は例外的な結果となっていて、手術を受けた時期から15ヶ月経過時がちょうどオフシーズンと被っている影響で復帰期間が長くなっています。
トミー・ジョン手術の成功率は何%?
トミー・ジョン手術は、トミー・ジョン氏が初めて手術を受けた時は成功率が1%未満とも言われていて、難しい手術とされていました。
ただし、現在はリハビリテーションの方法論が確立されてきたこともあって復帰率がアップ。
現在は80~85%の選手がトップフォームを取り戻し、元いたレベルまで復帰できると言われています。
【大谷翔平】2回目のトミージョン手術を受けることによるリスクは?
2回目のトミー・ジョン手術を受けることのリスクとして、復帰までに時間がかかるということが挙げられています。
ダルビッシュ投手によると、
2回目のトミー・ジョン手術の場合、復帰まで18ヶ月を要する。
とのことです。
そこからリハビリ登板や調整に数ヶ月かかるとすると、ほぼ2年もの間、投手・大谷が見られないことになります。
詳しくはこちらの「ダルビッシュの言いたい放題ライブ」で語られています。
【大谷翔平】2度目のトミー・ジョン手術となった場合の復帰までのスケジュール感
もし大谷選手が10月1日に2度目のトミー・ジョン手術を受けたと仮定した場合、このようなスケジュール感になりそうです。
マイナー調整登板開始
FAを控えての肘の負傷で、大型契約を締結するにはかなり厳しい情勢となってしまいました。
投手として2025年の復帰となると年齢が31歳。
復帰した後に現在のような二刀流でフル稼働するには厳しい年齢になってくるため、二刀流として高い価値を見出す球団は減ったと考えられます。
この負傷によって二刀流としての価値が下がることで、契約総額は当初の600億や700億といった予想金額より大幅に下がるはずです。
大谷選手自らが望んでの登板だったので責めることはできませんが、日本人がMLB最高年俸を大幅に更新するチャンスだっただけに残念でなりません。
トミージョン手術を受けた主な選手は?
トミー・ジョン手術は、初めて手術が行われた1974年から現在に至るまで1000人近くの選手が受けています。
その中からトミー・ジョン手術を受けた著名な選手を一覧表で紹介します。
選手名 | 手術年 |
---|---|
村田兆治 | 1983 |
桑田真澄 | 1995 |
館山昌平 | 2004、2013、2014 |
五十嵐亮太 | 2007 |
大塚晶則 | 2008、2009、2010 |
ジェイコブ・デグロム | 2010、2023 |
松坂大輔 | 2011 |
和田毅 | 2012 |
藤川球児 | 2013 |
ダルビッシュ有 | 2015 |
大谷翔平 | 2018 |
前田健太 | 2021 |
【大谷翔平】2回目のトミー・ジョン手術を受けた場合のリスクやリハビリ期間は?【まとめ】
この記事では、トミー・ジョン手術とは何か、大谷選手が2回目の手術を受けた場合のリハビリ期間やリスク、過去に手術を受けた選手について紹介しました。
トミー・ジョン手術の正式名は「内側側副靭帯再建術」で、肘の腱や靭帯の損傷に対し、正常な腱を移植して修復を図る手術のことです。
トミー・ジョン手術は復帰率80%以上ではあるものの、2回目は復帰まで1.5倍ほどの時間を要するとされています。
もし大谷選手が2回目の手術を受けた場合、投手としての復帰まで約2年ほど要するため、FAの契約に大きな影響を与えることは避けられません。